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「少年とストライカーと約束」

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今日は昼から 右京中央図書館に来てます(^O^)。

久しぶりに手に取った本がありました。
「少年とストライカーと約束」

2002年ワールドカップ
デンマーク代表、トマソン選手とある和歌山に住む少年のお話です。

僕は当時ワールドカップが終わった後にこの出来事をネットで見つけ 感動しパソコンの前で涙しました。
「神様はこうして君に、耳が聞こえない、言葉が話せないという試練を与えています」
「しかし、ゴールを決めるチャンスも必ず与えてくれるのです。君はそのチャンスを逃してはいけません。しっかりと、がむしゃらに、決めてください。前を向いて生きるという、かけがえのないゴールを」

トマソンが少年にかけたこの言葉を僕も一生忘れずにいたいです。


この物語は、日韓ワールドカップ閉会から10日後2002年7月10日、ある新聞記者の個人サイトにUPされた日記をもとに書かれています。
日記は、インターネットの掲示板などを通し、ワールドカップの熱狂に押されるように、またたく間に日本中に広がっていきました。書いた本人が転載を快く許可したこともあって、取り上げるサイトも日に日に増え、動画やイラストつきのストーリーまでつくられるほど話題となったのです。
新聞記者である著者ね上井建治さんは、ワールドカップの取材で和歌山のデンマークキャンプを訪れ、少年とトマソンの出会い、そして別れのシーンに立ち会いました。ワールドカップ後も、少年のお母さんと手紙のやりとりを続けています。
書籍化にあたり上井さんは、著者名はペンネームという条件で、サイトに書いた原稿の使用と、再構成をすべて編集サイドで行うことを許可してくれました。そして、少年からのいくつかのコメントの追加など文章に加筆修正を加え、イラストをつけてまとめ直したのがこの本です。

ここで、上井さんと編集サイドのやりとりのなかで聞いた話から、伝えておきたいと思ったことを記します。
この本を読んだ方の多くは、僕がそうだったように「トマソンっていい人だよね」「約束を守ったトマソンってすごい!」という感想をもつかもしれません。しかし、著者がこの“日記”で伝えたかったのは、そうした「ひとりのストライカーの美談」ではありませんでした。
「私たちは誰でも、日々、悩み苦しみ、悲しいことやつらいことに直面しながら生きています。逃げ出したくなったり、もうどうでもいいや、と思うことだってあるでしょう。そんなとき、私たちみんなの指針になってくれるストーリーなんです」
上井さんは、日記で“本当に伝えたかったこと”は、本文中に登場した、2つの言葉に集約されていると言います。その、上井さんの心に響いた「2つの言葉」とは何だったのでしょう。
ひとつは、オルセン監督がコック長に言った「他国は他国、我々は我々です」。それは言い替えれば、「我々はやるべきことをしている、だから自信をもつべきなんだ」というメッセージとして、上井さんに伝わりました。
そしてもうひとつ、トマソンが最後に少年に伝えた「神様は……ゴールを決めるチャンスも必ず与えてくれる」という一言。それは「いつかきっと、何かいいことがある」ということです。楽天的に聞こえるかもしれませんが、私たちがつい忘れてしまいがちな、生きていくうえで欠かせないモチベーションを示唆してくれている、と上井さんは捉えたのです。
「日々の生活を頑張っていれば、何も不安に思うことはない。そして、あなたにも私にも、きっといつか必ずチャンスや幸せがやってくる。そのことを教えてくれているんです」
取材を通して上井さんが感じたのは、少年とトマソンの「物理的な約束」だけではない、人としての「心のもち方」でした。

最後に、あの日の“日記”が本となって世の中に出ていくことについて、上井さんは、4年前の自分の心を整理するように、こう感想を述べています。
「2002年当時、日記の転載を許可したのは、できるだけ多くの人に読んでほしかったからなんです。さらに本になれば、ネットでは読めなかった人も読むことができる。ふたりからのすばらしいメッセージを、もっとたくさんの人に届けたい」
トマソンと少年のつながりから、とにかくこの事実を伝えたいと著者のストレートな感情が、ここに本の形となりました。

編集担当/井上健太郎
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by tosiyan319 | 2008-08-04 01:56 | ・日記
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